시작이 반이다.

思い立ったが吉日。

「ジョンヒョンが残していった光を記憶して」

 

 

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慰労の歌をよく歌っていた歌手 ジョンヒョンは、歌以外の世界に向き合うときにもひたむきだった。セウォル号惨事犠牲者の中に自身と誕生日(4月8日)が同じだった故キム・ゴヌ、パク・チユン学生の名前を呼び、ファンたちに安山合同焚香所の電光掲示板にメッセージを送ってくれるようにお願いした。

 

2017年12月18日、歌手 ジョンヒョンが自身の決断で生涯を終えた直後、世の中はその決断の理由を憶測して推測する人々の言葉で満ちていた。彼が書いて残した歌詞に兆候があったと主張する人、彼と所属チーム SHINeeに向けられた様々な批判のせいで彼が傷を負ったのだろうと恨むべき相手を探す人、彼が生前に残した最後の記録であるCCTVカメラの画像を単独気取りで報道する人々が溢れかえる中で、わたしはジョンヒョンが歌手 イ・ハイのために作ってあげた曲「ため息」(2016)のサビを思い浮かべた。

 

「誰かのため息、その重い息をわたしがどうして察することができるでしょうか。あなたのため息、その深さを理解することはできないけれど。大丈夫です、わたしが抱き締めてあげます。」ジョンヒョンは誰かを慰めるときまで倫理を悩む人だった。
「ため息」のサビで、話し手は生半可に「わたしがあなたの苦痛を理解する」という方法で話さない。代わりに話し手は自身がとても察することのできない相手の苦痛を抱き締めてあげるつもりだと話す。わたしたちは大部分の場合、すぐ側にいる人の苦痛さえ完全に理解することができない。ましてや側にいない人の苦痛をわたしたちが憶測して「その気持ちを理解する」と話すことのできる方法はないだろう。話すことのできないことに対してわたしたちは沈黙していなければならない。
だからわたしは今は完全に彼だけのものになったジョンヒョンの闇をむやみに推測するのではなく、ジョンヒョンが人々に残していった光を記憶しようと思う。

 


「あなたのため息、理解することはできないけれど
大丈夫です、わたしが抱き締めてあげます」
歌で大衆を慰めるときまで
「倫理」悩んだ暖かい音楽である

 


歌の「メッセージ」に悩んだボーカリスト

シンガーソングライターとしての魅力が浮き彫りにされた理由にたまに見過ごされるが、ボーカリストとしても面貌はジョンヒョンを定義するキーワードの中のひとつだった。鋭くて繊細な高音を持ったジョンヒョンは自身の声の長所と短所を上手に扱う方法を理解していた。「Hello」(2010)や「Everybody」(2013)のような軽快な曲でジョンヒョンは声を薄く力強く抜いて曲に清涼感を加えて、「Déjà-Boo」(2015)や「好き(She is)」(2016)のように感覚的なアプローチが必要なミドルテンポダンス曲では呼吸をゆったりと使って聴く人が僕の声の質を感じることができるようにと話した。そのすべてのボーカルテクニックが1曲に繰り広げられた「NEON」(2015)のような曲を聞いていると、ある唱法から他の唱法に移っていく複雑な繋ぎ目の間を煌びやかな歌声で包むジョンヒョンの技量を実感することができる。反面、「山荷葉」(2015)や「一日の終わり」(2015)のように聴く人を慰めるバラードで彼が聴かせてくれる音色はまた異なる。豊かに呼吸を使うと同時に繊細にビブラートを入れて音節の中に層を出すジョンヒョンの声は聴く人に歌詞を長くじっくりと考えさせる力を持った。みんなが一緒に楽しくはしゃぎ回って聞くことができる魅惑的なファンタジーの世界から、疲れた体を引っ張って家に帰って慰めを求める人に聴かせてあげる物語の世界まで。ジョンヒョンが収めた音楽的成就は、彼が能力の高いボーカリストたちが集まって毎回異なったコンセプトを具現したSHINeeというチームの中でも特出して素晴らしいボーカリストだったので可能だった。

 

曲ごとに多彩な唱法を駆使して変身したのは結局聴く人に歌のメッセージを正確に伝達するための努力だったのだろう。そしてジョンヒョンが書いて歌った歌のメッセージは、彼が文化放送深夜ラジオ<青い夜、ジョンヒョンです>を進行し始めた2014年頃からさらに広い世界を抱き始めた。遅い夜に店を閉めてようやく一息つき始めてラジオを聞くリスナーのメッセージ、会社で学校でこうこうなことがあったことを吐露するメッセージ、一日を手に負えずに過ごして自分の中に深く入り込んだ頃に浮かんだ思いたちを書いて送ったメッセージの中から、ジョンヒョンは同じ時代を生きていく人たちが経験する日常的な不安と悩み、やりがいと歓喜に共感する機会を得た。「誰かが言ったんですよ。人生には急展開はなくて、相変わらずなことばかりでいっぱいだ。だから相変わらず今日一日が辛くて、特別な事件がなかったらそれが通常なんです。今とてもしっかりと生きていらっしゃいます。芸能人が職業である僕も特別なことなく、この場所を守っています。相変わらず青い夜を訪れてくれたみんなと一緒にいます。」このようなオープニングコメントは、一日一日を耐えきったリスナーたちの人生を、もう一歩近くに近寄って慰めようとする真心がなくしては言うのが不可能なものだった。

 

ラジオリスナーたちのメッセージを基に歌詞を書いて歌をつけた小品集<物語 Op.1>(2015)で彼が見せてくれた変化は驚きだった。久しぶりに会った友人と日頃の思いを晴らす内容を込めた歌「02:34」でジョンヒョンはその前に聞かせてくれたことのない具体的で日常的な物語を聞かせてくれた。「まだ家に帰るなよ。僕たちを待ってるじゃないか、大学路。出席するように通った大明通り前。塀を越えて入った遊び場、学校、屋上。どこから行くか?どう、ツアーするか?駱山からずっと通って夜景見物するか?」タイトル曲「一日の終わり」または単純な慰めの言葉ではなく、すぐにでも肌に届くような手触りで聴く人を慰めて労わる。
「君にとっても僕の肩が、鋭くない僕の両手が、疲れた君の一日の終わりにやわらかく暖かな慰めになることを。」ラジオDJになった以降にもジョンヒョンは相変わらず「あの空を綺麗に折り畳む、この海を瓶に詰め込む時間も気楽に歩く夢たちを叶えるよ僕は」(SHINee-View 2015)のような共感覚的なファンタジーを熟練した技術で詰め込んだが、同時に相手にもう少し具体的に行き届けるためにこんな歌詞も書くことができる人になった。「君の話をちょっとしてよ。いつも僕ばかり話してるじゃない。大げさなことじゃなくて。些細などこどこの美味しい店の感想とか、そんなことも良い。そんなものが特別なんだよ」(U&I 2015)

 


大衆批判に通例的な謝罪で応える
芸能界の習慣を越えて、近付いて会話
芸能人ではなくひとりの人間として
世の中と真心で向き合った青年

 


歌の中から相手に最大限具体的に近付いていこうとしたジョンヒョンの態度は世の中に向き合うときもひたむきだった。
ジョンヒョンは自身の誕生日である4月8日、セウォル号惨事犠牲者の中に自身と誕生日が同じだった故キム・ゴヌ、パク・チユン学生の名前を呼び、ファンたち安山合同焚香所の電光掲示板にメッセージを送ってくれるようにお願いした。簡単で早い慰労の代わりに、具体的な事案を出して話して可能であれば正確に慰めたかった人。自身の間違いを正すときも同様だった。放送中に彼が使った「ミューズ」という単語が女性を対象化するという人々の批判にも、ジョンヒョンは単純に「考えが至らずに失言をした」という方法で遠回しに謝罪して状況を整理したり、フィードバックなく沈黙しなかった。ある意味、リスクを最小化することができる典型的な対処法の代わりに、ジョンヒョンは自身がどこでどんな部分を間違えたのか問題を提起した人々にひとつひとつ尋ねてみて教えを請う姿勢を取った。安全な道を歩く代わりに、何が問題だったのかを正確に把握しようと努力した人。
ジョンヒョンはいつも世の中に向き合うときは生返事で曖昧にすることなく心を尽くして誠意を見せ、人々はそんな彼の真心を理解し、ジョンヒョンの声を聴くために彼の歌を聴き、夜になればラジオを聴いた。

 


彼がこの世に残した愛の火種

相手に具体的に近付いていこうとする真心は、人々にさらに具体的に理解されたいという心の鏡像だったのだろう。「僕が人間に見えたら良いなと考えたりもしました。人としてということです。芸能人はひとりの人間というよりは、あるキャラクターで表現されて理解される場合がはるかに多いじゃないですか。少なくとも僕は人間としても生きているという僕なりの答えのようなもの?そうやってひとり雄弁しているんだと思います。」(<ESQUIRE KOREA>「青い夜、ジョンヒョンでした」2017年5月号 シン・キジュ、チョン・ウソン記者)ラジオDJ降板を目前にして<ESQUIRE KOREA>と行ったインタビューで、ジョンヒョンは危険負担を抱えていても、いつも真心で近付いていったのは自身がひとりの人間として生きているということを話すことが危険だと説明した。そしてわたしたちは、そうであったからこそジョンヒョンを愛していた。持てる力の限りで自身の真心を話し、相手を慰めるために最善を尽くすこととして、完全なるひとりの人として生きたかったからこそ。残されたわたしたちにでもできる宿題があるならば、彼が世の中に向き合った繊細でありながらも具体的な愛の火種をわたしたちの人生の中で完全に生き返らせて繋げていくことだろう。その宿題、これからわたしたちがやり続けてみます。お疲れさまでした、ジョンヒョンさん。

 


*自殺予防ホットライン番号は自殺予防電話 1577-0199、保健福祉部希望の電話 129番です。輝いた人を悲しみと憂鬱だけで記憶して極端な選択をするわたしたちではなく、その光を人生の中で繋げていくわたしたちになれることを切に願います。

 

 

LINK☞︎ http://m.hani.co.kr/arti/culture/entertainment/824763.html